スクラップ処分が!?建設業が税務調査で漏れがちなポイント
2023.10.09
今回、建設業界で特に注目すべき点、スクラップや廃材の処理を含む取引について深掘りします。申告が必要な状況、申告漏れが発生した際のリスク、そして税務調査で頻繁に指摘される申告漏れの実例についても、具体的に解説します。
この記事の監修
税務調査レスキュー110番 税務調査専門の税理士
植村悦也 (うえむら えつや)
元税務署長・元マルサ担当官などをパートナーに、税務調査専門の税理士として年間100件以上の相談を受ける税務調査対策のプロ。
追徴税額を0円にした実績も数多く、Googleクチコミ4.9という人気を得ている。
税務調査、スクラップ処分が焦点に?解説します
税務調査におけるスクラップ処分の扱いについて、具体的なシナリオを見ていきましょう。
1.1 スクラップからの利益?建設業界の未見の収益源
建設業界では、プロジェクトにより発生した廃材やスクラップは、専門業者による買い取りが一般的です。
処分に費用がかかることもありますが、プロジェクトの性質により、販売可能な中古品や新古品、特に価格変動が大きい鉄などのスクラップが大量に生じることもあります。これらの売却からは意外な利益を見込むことができるのです。
1.2 税務調査で必ずチェックされる、その理由とは?
スクラップ売却からの収益は、建設業界の事業者が税務調査を受ける際、必ずと言っていいほど確認される項目です。
なぜなら、売却したスクラップの代金が現金で受け取られると、「これを記録する必要はないだろう」と誤解されることがあります。また、取引が増えると計上を忘れることもあります。
税務調査官は調査前に必ず事業者の業種を把握し、「この業者なら大量のスクラップが発生しているだろう」と予測します。このような背景から、スクラップの売却からの雑収入は確認ポイントとなるのです。
1.3 スクラップ業者の税務調査、影響はあなたにも
スクラップの売却益は、建設業者の税務調査だけでなく、スクラップ業者の税務調査でも明らかになることがあります。税務署が業者の買取りリストを手に入れ、二重チェックを行うことがあります。
廃材や鉄スクラップを現金で売却すると、「これなら誰にもバレない」と思うかもしれません。しかし、税務調査で見つかれば追徴課税の対象になります。建設業の税務調査では必ずチェックされる項目なので、漏れなく対応しましょう。
スクラップ以外にも、税務調査で見逃せないリスクとは?
スクラップ以外にも、税務調査での申告漏れが指摘されやすいリスクを見ていきましょう。
2.1 従業員がひそかに行う売却、そのリスクとは?
建設現場で発生した資材や余剰部品などが、従業員によってこっそり売却されるケースもあります。経営者が知っていた場合、あるいは自分の小遣いにしていた場合、申告漏れとみなされる可能性が高いです。
一方、従業員が独自に行っていた売却に対して経営者が無知だった場合、その所得は会社と従業員、どちらのものとみなされるかが争点となります。
2.2 棚卸資産の計上漏れ、見逃していませんか?
建設業界では、資材が倉庫を経由せずに直接現場に運ばれることがあります。現場で使用され形状が変わった資材は数量管理が難しく、計上漏れが発生しやすくなるでしょう。
2.3 時間軸のズレとその重要性
建設業界では一つのプロジェクトが数年を跨ぐことも少なくありません。それゆえ、収益や費用の記録時期が揺らぎがちで、いつどのタイミングで計上するべきかが複雑になります。
例えば、今期に計上すべきコストが前期にずれ込んでいたり、逆に前期に計上すべき売上が今期に後退していないか、といったポイントはよく観察される部分となります。
2.4 外注費と給与、その微妙な違い
給与として払うべき対価が外注費として計上されていないか、というのも、調査の際に指摘されやすいポイントです。
特に、ある会社からの依頼を一貫して受けている外注業者がいる場合、従業員との区別が難しくなり、その判断基準が争点となることも多いのです。
建設業者必見!税務調査の要点
建設業のプロフェッショナルとして、掴んでおくべき税務調査の要点は次の通りです。
3.1 建設業者はなぜ税務調査のターゲットになりやすいのか
建設業界の企業が税務調査で確認される項目は多岐に渡り、しかもその調査の頻度は高い傾向にあります。
国税庁では、税務調査が頻繁に行われる業界の一覧を毎年公表しており、建設業界は常にその上位に位置しています。
ですので、建設業の事業者として、税務調査の対象になりやすい状況を理解し、それを視野に入れた運営が求められます。取引先でも調査が行われる可能性は高く、現金取引やスクラップの売却などから得た収入は、記録して、資料も保管しておくことが重要です。
3.2 税務調査への対策は早めの税理士への相談が鍵
「仕事が忙しすぎて帳簿管理や取引の確認に時間がない」「商談は得意でも、会計は得意ではない」といった悩みを抱えているなら、税務調査に詳しい税理士へ早めに相談することをおすすめします。
税務調査レスキュー110番には、建設業に特化した税務調査のノウハウを持つ税理士も在籍しており、申告漏れや過去の申告漏れについての相談も扱っています。プロのサポートを得ることで、正確な申告、適切な納税が可能となり、事業に集中できます。
まとめ
建設業ではスクラップの売却利益の記録漏れがよくあり、税務調査で必ずチェックされる項目となっています。建設業界自体が税務調査の対象とされやすいため、取引先への調査が行われた際に問題が発覚するケースも珍しくありません。
もし不安を感じる等、時間が足りないと感じた場合は、早めに税務調査に精通した税理士に相談することをおすすめします。
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