税務調査でメールの履歴は確認される?拒否は可能?
2023.10.11
税務調査と言えば、数々の書類や帳簿の精査が一般的です。しかし、それらのチェックだけで全体を把握するには不十分と感じた場合、調査員から追加の情報源として、電子メールの送受信履歴の確認を求められることがあります。こうなった際、納税者としては調査員にメール履歴を提供しなければならないのでしょうか?
今回は、このケースに遭遇した際の対応方法を明快に解説します。
この記事の監修
税務調査レスキュー110番 税務調査専門の税理士
植村悦也(うえむら えつや)
元税務署長・元マルサ担当官などをパートナーに、税務調査専門の税理士として年間100件以上の相談を受ける税務調査対策のプロ。
追徴税額を0円にした実績も数多く、Googleクチコミ4.9という人気を得ている。
目次
電子メールの確認が求められる税務調査の状況
税務調査で電子メールの履歴がスポットライトを浴びる瞬間、それは帳簿、請求書、領収書、納品書といった書類だけでは突き止められない事実が存在するときです。
具体的には、銀行口座の入金状況から売上金の流れを探ることは可能ですが、現金取引が主な場合、受け取った証明がなければ売上隠しの疑いが浮上します。
現代においては、電子メールで請求書や領収書、納品書のやりとりが日常的に行われています。それゆえ、書類のみでは特定できない情報について、電子メールの履歴の確認が求められることもあります。
また、接待交際費や役員等の個人的な支出が経費として計上されている場合も考慮に入れられます。たとえば、ゴルフコンペの経費がプライベートな出費である疑いがある場合、電子メールのやりとりを見て、本当にビジネスのための接待だったのか参加者の状況を確認することもあります。
電子メールの確認を求められた際の対応は?
税務調査の過程で電子メールの履歴を見せるよう求められたとき、その要求に応えて電子メールの履歴を提供しなければならないのでしょうか?あるいは、それを拒否する権利はあるのでしょうか?まず、調査官の持つ権利を明らかにしてみましょう。
2.1 調査官は「質問検査権」を有している
税務調査では、調査官には「質問検査権」という特権があります。国税通則法第74条の2では、税務署の所得税等に関する調査に関連する質問検査権について次のように規定されています。
「国税庁、国税局あるいは税務署(以下「国税庁等」という。)または税関の該当職員は、所得税、法人税、地方法人税または消費税に関する調査が必要な場合、下記各項に列挙される調査の種類に応じて、該当者に対して質問を行い、その事業に関わる帳簿書類を検査し、または該当物件(その複製を含む。)の提示または提出を要求することができる。」
これは、調査官が税務調査時に必要に応じて納税者の帳簿や書類の確認を行い、それらの提示や提出を求める権利を持っているということを示しています。
2.2 調査拒否のダメな理由
“税務調査”と聞くと、強制的に行われる強制調査のイメージが強いかもしれません。だけど、実はそれ以外にも、納税者の許可のもとに行われる、よりフレンドリーな感じの”任意調査”というものが存在します。
ただし、名前に「任意」が付いているからといって、自由気ままに調査を断れるかと言われれば、それは違います。それは、私たち納税者には、実は”受忍義務”という特殊な義務が存在するからです。
そう、これはまさに、国税通則法第128条に記されている通り、調査官の質問に答えなかったり、検査を拒否したりすると、罰金50万円以下か1年以下の懲役が待っているという恐ろしい事実です。任意調査だろうが、納税者は税務調査を拒むことはできないのです。
2.3 電子メールの提示要求
よく読むと、国税通則法第74条の2には、「事業に関する帳簿書類検査し、又は当該物件(その写しを含む。)の提示若しくは提出を求めることができる。」と明記されています。
これを見ると、電子メールが事業に関わる重要な情報を含んでいる場合、つまり、申告内容の調査を行う上で必要な材料であると判断されれば、調査官は納税者にメールの提示や提出を求めることができると解釈することができます。
そして、先ほど話した通り、納税者が税務調査を拒否できないという、国税通則法第128条の厳然たる事実から、結局のところ、電子メールの提示を拒否することはできないのです。
メール提出要請とあなたの選択肢
税務調査では、メールの提出を要求されることがあります。ですが、焦らずに!調査官に開示すべきメールは、申告内容の確認に必要なものだけです。それゆえ、どのメールを開示するかは重要な交渉のテーマとなります。
取引先との秘密保持契約が存在する場合、その内容を第三者に開示するには、取引先の同意が必要となることもあります。しかし、経験豊富な調査官との冷静な交渉は容易なことではありません。そんな時こそ、税務調査のエキスパートである税理士に依頼するのが賢明です。
税理士は、実地調査当日に同席し、納税者の意見を代弁しながら的確に交渉を行います。また、税務調査に先立ち、必要な書類や帳簿をしっかりと準備しておくことで、メールの調査が不要となる可能性もあります。
税理士のアドバイスにより、事前準備もスムーズに行えるでしょう。
特に電子メールの取引が多く、税務調査でその開示要請があるのではないかと懸念される場合、税務調査レスキュー110番が年間100件もの税務調査対応実績を持つエキスパートとして援助を申し上げます。
まとめ
税務調査には調査官の質問検査権と納税者の受忍義務が存在します。これらの原則により、任意調査であっても、税務調査や電子メールの開示要請を拒否することはできません。
しかしながら、メールの開示要請があるケースは、主に帳簿や書類が不十分で申告内容が正しいか確認できない場合です。事前準備による対策で、調査当日を不安なく迎えられます。さらに、税理士が同席すれば、より安心感が増します。
税務調査レスキュー110番は、国税OBも在籍する税務調査対応の専門相談所です。初回の電話相談は無料で承っておりますので、税務調査に関するお困りのことがあれば、気軽にお問い合わせください。我々の経験と専門知識が、あなたの税務調査をスムーズに進めるお手伝いをします。
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