副業が増える中で、確定申告はきちんとしていますか?
2023.10.19
現代社会においては、働き方改革の推進に伴い、副業を持つ会社員が増加の一途を辿っています。本業が会社員であるという状況下では、一般的には給与から税金が源泰し、会社があなたの代わりに納税を行っています。この事実が、多くの人々が確定申告の必要性を見過ごしてしまう要因となっています。だけど、副業から一定以上の収入を得ているあなたには、必ず確定申告を行う必要があるのです。
「副業の収入が税務署にばれることは少ないだろう」そう考える人が多いのも事実です。その結果、副業による確定申告を怠っている人が増えています。だけど、あなたが副業で収入を得ていることは遅かれ早かれ公になるものです。
なぜ副業の収入がばれてしまうのでしょうか?また、副業の収入に関する確定申告をせずに税務調査に直面した場合、どうすれば良いのでしょうか?
この記事では、副業が露見する理由と、未申告状態で税務調査に巻き込まれたときの対処法について、詳しくお伝えします。
この記事の監修
税務調査レスキュー110番 税務調査専門の税理士
植村悦也(うえむら えつや)
元税務署長・元マルサ担当官などをパートナーに、税務調査専門の税理士として年間100件以上の相談を受ける税務調査対策のプロ。
追徴税額を0円にした実績も数多く、Googleクチコミ4.9という人気を得ている。
目次
なぜ副業からの収入でも確定申告が必要なの?
我々が日本という国で収入を得る際には、特定の金額以上の利益を出すと、その分の税金を納める義務があります。副業による収入も例外ではありません。一定の収益が上がった場合、その一部を所得税として国に支払う必要が生じます。
会社員の方であれば、毎月の給与から税金が引かれ、会社があなたに代わって納税を行っていることをご存知かもしれません。また、同一企業で継続的にパートやアルバイトとして働いている場合でも、給与から所得税が引かれていることがあります。
しかし、一度きりの仕事で収入を得たり、個人で仕事を行ったり、投資から収入を得たりする場合などは、その収入に対する税金を自分で納付しなければなりません。これが、副業から得た収入と納付すべき税金を算出し、納税手続きをすること――それが確定申告なのです。
もしも、副業で一定以上の利益を得ているのに、確定申告を行わず納税を怠った場合、罰則が科せられる可能性があります。
副業をしていても確定申告が必要ない場合とは?
副業者全員が確定申告をしなければならないとは限りません。確定申告が不要なケースも存在します。具体的には、アルバイトやパート等の給与所得以外の1年間の所得合計が20万円以下の場合です。
所得とは、収入から必要な経費を引いた金額のことを指します。
たとえば、フリーランスのWebデザイナーとして活動し、15万円の報酬を得たとしましょう。そして、その仕事に2万円の経費がかかったとします。また、別の副業として暗号通貨の売却で5万円の利益を得たとします。
このケースでは、Webサイト制作による収入から経費を引いた金額は13万円となります。この例では、給与以外の所得合計が20万円以下なので、所得税の確定申告を行わなくても問題ありません。
副業者には確定申告していない人が多い?
「副業者の中には確定申告をしていない人が多い」という話を聞いたことがある人もいるでしょう。実際、副業をしながらも確定申告を怠っている人は少なくありません。それは確定申告の必要性を理解していなかったから、あるいは、面倒だから、税金を逃れたかったから、という理由であることが多いです。
しかしながら、現在のところ、具体的に「副業の確定申告をしていない人がどれくらいいるのか」という統計はないため、その数がどれだけ多いのかは確定していません。しかし、税務署は様々な手段を用いて情報を収集しており、副業の収入についても把握しています。
副業による収入があるにも関わらず確定申告をしていない場合、税務署に無申告が発覚し、本来よりも多くの税金を支払う義務が生じます。特に、確定申告の必要性を理解しながら申告を怠った場合は、深刻なペナルティが科せられる可能性があります。
「副業の確定申告を怠っている人が多いから自分も大丈夫だろう」と思うかもしれませんが、税務署には副業による無申告が発覚するさまざまな理由があります。副業で収入を得るなら、初めから適切に確定申告をすることが最も賢明な選択と言えるでしょう。
副業はばれない?
副業をしていても本業より収入が少ないから、誰も気づかないだろう、または、副業で確定申告をしていない人は多いから自分も大丈夫だろうと思っている方々へ、ちょっと待ってください。実は、その逆が真実で、副業の収入が税務署に発覚する可能性は非常に高いのです。
でもなぜ、副業の収入が税務署にばれるのでしょうか? ここで主な理由を解説していきましょう。
4.1 取引先から発覚
企業が支払う報酬の受取人が法人であれ個人であれ、支払調書には誰に何のためにいくら支払ったのかが記録されています。支払調書は税務署への提出義務がある法定調書なのです。つまり、取引先は毎年税務署にあなたにどれだけの報酬を支払ったのか報告しています。副業の報酬がこの支払調書から発覚するケースは珍しくありません。
4.2 税務調査で見つかる
税務調査は、個人や法人が正確に税金を支払っているかを検証するものです。調査官はあなたの収入や支出を調査し、確定申告の有無だけでなく、申告された収入や経費、そして所得税の額が正確かどうかもチェックします。副業で収入があるにも関わらず確定申告をしていなければ、税務調査の際にその事実はすぐに露見します。
4.3 第三者からの情報提供
副業で高収入を得ているのに、その分の所得を確定申告していなければ、あなたは本来払うべき税金を避けていることになります。適正に税金を納めている人から見れば、そんな人は快く思われません。副業での収入が第三者からの情報提供により発覚するケースは意外と多いのです。
4.4 国税局の調査でばれる
無申告者の調査は、国税局が進めています。これは、無申告が申告納税制度における公平性を損なうという視点から行われています。過去の調査件数を見ても、国税局の積極的な調査は明らかで、調査は無申告者を見逃しません。
副業収入の無申告は厳罰に繋がる
副業で収入があるのに、確定申告を忘れてしまったらどうなるでしょうか。答えは「厳しいペナルティ」です。確定申告が必要でありながらそれを怠った「無申告」は、税金に加えてさらに追加の負担が発生します。
5.1 無信申告加算税とは?
毎年の所得を翌年の2月16日から3月15日までに申告するのが確定申告です。期限までに申告しない場合、納税額に対して無申告加算税が課されます。この税金は納税額の15%から20%にも上るので、軽視できません。
5.2 延滞税とは?
また、納税期限までに税金を納めなかった場合、ペナルティとして延滞税が課されます。延滞税は無申告加算税と共に、納税が遅れたことに対するペナルティです。この税率は毎年変動し、遅延の度合いに応じて増加します。
副業の収入はしっかりと確定申告し、適正な税金を納めることが重要です。それが、自身の責任だけでなく、公平な社会を維持する一助にもなるのです。
副業で得た収入が税務調査に、どう対処する?
あなたの副業からの収入、もしかして確定申告は大丈夫? それとも、税務調査の青い手紙が届く日を心配していますか? 税務調査の通知は、突然あなたの生活に潜入し、心臓に冷たい手を置きます。
でも心配はいりません、落ち着いて深呼吸しましょう。事前に準備することで、その不安を払拭することが可能です。
6.1 副業の経緯と利益を把握しておく
副業の開始時期、年間で得た収益、そして発生した経費などを整理しましょう。忘れてはならないのが、給与以外の収入が年間20万円を超えたら、確定申告が必須になるというルールです。その上、副業からの売上や経費を証明できる文書を年ごとに揃えておきましょう。
6.2 税務調査に強い税理士に相談
税務調査の場では、粘り強い調査官が細部にわたる質問を繰り返し、必要な書類の提出を求めます。専門用語が飛び交う中、自身の状況が理解できないこともあるでしょう。
税理士は、これらの難解な状況を解決するためのトラブルシューターです。税務調査のプロフェッショナルに相談すれば、調査日までに準備するべきことや調査当日の立ち会いを依頼することができます。その際、税理士が一緒にいれば、難しい質問が来ても彼らが支援してくれます。
6.3 期限後申告でも無申告加算税の軽減が可能
もし税務調査の通知が来ても、焦らずに! 事前に通知を受ける前に、または調査が開始される前に事後申告をすれば、無申告加算税は軽減されます。
自発的に期限後申告を行えば、無申告加算税は一部軽減されるのです。税務署からの事前通知を受けてからでも、自主的に申告すれば、納税額が50万円までなら税率が10%、それを超える部分は15%になります。
もちろん、納税額を少しでも軽減したいと考えるなら、税理士に相談し、税務調査の前に期限後申告を終えることが最善策です。
副業の収入で追徴課税をされないために
あなたがもし20万円以上の副業収入を得ているなら、税務署との“確定申告”の約束を破ってはいけません。破れば、それは無情なる税務署からの“黒い手紙”を招くことになります。
7.1 無申告のリスク
もし無申告が発覚すると、本来納めるべき税額を遥かに超える無申告加算税や延滞税が降り注ぎます。そして追徴課税という雷が落ちれば、指定された額の税金は一括納付となります。
何年にもわたる副業収入がありながら確定申告をせず、そしてそれが悪質と認定されれば、更に重い罰金、重加算税が課せられ、その税率はなんと40%にもなります。
7.2 副業でも確定申告を、税理士への相談しましょう
副業で事業所得や不動産所得などで20万円以上を得ているなら、勇敢に確定申告の義務を果たしましょう。
未だ税務調査の対象になっていないとはいえ、その未来は誰にも予知できません。税務署の網から逃れるには、タイミングを逃さず税理士に相談することが肝要です。
意外な事実として、無申告加算税は自主的に申告すれば5%まで軽減されるのです。しかしその後に税務調査が入った場合、無申告加算税は50万円までは15%、50万円超える部分は20%の税率になります。
例えば納めるべき税額が100万円だった場合、税務調査後に申告を行った場合の追徴課税額は、100万円+17万5,000円+延滞税です。しかし、税務調査前に自主的に申告を行った場合の追徴課税額は、100万円+5万円+延滞税で済みます。
7.3 確定申告をすると副業がばれるのか
―― 副業が露見したサイン?!
「確定申告をすれば会社に副業が発覚してしまう」という心配を持つ方もいるでしょう。しかし、その心配は、給与から引かれる住民税額が会社へ支払った報酬分よりも多いことに気付かれた場合のみ起こりえます。
その心配を解消するには、確定申告書を提出する際の「給与、公的年金等以外の所得にかかる住民税の徴収方法」の項目で、自分で納付する方法を選ぶだけで解決できます。
まとめ
副業の収入を申告せずに放置している人は多いかもしれません。しかし、20万円以上の副業収入があるなら確定申告は必須です。その収入を確定申告せずに税務調査が入ると、無申告加算税のような厳しいペナルティが待っています。
しかし、気づいたらすぐ行動。税務調査前の期限後申告をすれば無申告加算税を軽減することが可能です。副業の収入をまだ申告していないなら、早めに税理士に相談し、自主的に申告をしましょう。さあ、あなたの賢明な選択があなたの財布を守ります。
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